これまでのあらすじ

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これまでのあらすじ

深雪は神父のオリヴィエから孤児院出身の子供を助けて欲しいと依頼される。星野花梨(ほしの・かりん)という少女は、高額なアニムス抑制剤が手に入らず、《急性アニムス激化症候群》を起こしていた。深雪は第二の能力(レナトゥス)を使い、花梨のアニムスを消滅させ、人間に戻った花梨は命を取り留める。深雪は花梨を救い、幼馴染みの少年、岡崎俊哉(おかざき・としや)の信頼を得るのだった。 《監獄都市》にも東雲探偵事務所にも慣れてきた深雪だが、最年少のメンバー、紅神狼(ホン・シェンラン)は相変わらず折り合いが悪く、何かと突っかかって来るのだった。 ある日、深雪はシロに誘われて《龍々亭》にご飯を食べに行く。そこで働く神狼は、店主の鈴梅(リンメイ)や孫娘の鈴華(リンファ)を家族のよう大事にする普通の少年だった。 そんな折、《監獄都市》のゴーストの間で流行っている薬物の聞き込み調査をするが、ど素人の深雪は神狼の足を引っ張ってばかりで、怒らせてしまう。その帰り道、神狼は《急性アニムス激化症候群》を起こして倒れてしまうのだった。 神狼の異変を知らせようと《龍々亭》に向かった深雪は、店主の鈴梅(リンメイ)から孫の鈴華(リンファ)が古巣の《レッド=ドラゴン》に攫われたと知らされる。 鈴華を助けるため、不調を押して、たった独りで東京中華街に乗り込もうとする神狼に、深雪は「俺も一緒に行く」と申し出るのだった。 中華服に変装して《レッド=ドラゴン》の拠点である東京中華街に潜入するが、トラブルに巻き込まれ、神狼とバラバラに逃げる羽目に。そんな深雪にストリートファイトを挑んできたのは、黄家の次期当主、次期六華主人候補の黄雷龍(ホワン・レイロン)だった。彼は好戦的で野心家な、カリスマ性を備えた若者だった。圧倒的な雷龍のアニムスに苦戦する深雪を助けに入ったのは、神狼だった。 鈴華を取り戻し、客人として遇される深雪と神狼。そこに現れたのは神狼の実兄であり、《導師(タオシ)》であり、暗殺部隊(紫蝙蝠(ズーピエンフ))の頭だった黒彩水(ヘイ・シャスイ)だった。彼は神狼に「暗殺者として戻って来い」と告げる。「戻れない」と葛藤する神狼の意志など一切顧みない彩水に腹を立てた深雪は、彩水の決闘を受けて立つ。 そして鈴華(リンファ)の誘拐をそそのかしし、深雪と神狼に懸賞金をかけたのは、すべて神狼をおびき出す為の彩水の企てだった。 《レッド=ドラゴン》はかつて紅家・黄家・緑家・藍家・白家・黒家・紫家・茶家の八家だったが、黒家が起こしたクーデターに巻き込まれ、紫家と茶家は滅ぼされてしまう。その結果、勝者である紅家・黄家の二家が権力を握り、藍家は中立を保ち、敗者である黒家・緑家・白家は追いやられてしまう。 その際に紫家の暗殺部隊(紫蝙蝠(ズーピエンフ))は解体され、滅ぼされた茶家の出であった鈴梅と鈴華は東京中華街から逃れ、『裏切り者』のレッテルを貼られてしまう。 黒家の復権と次期六華主人候補としての存在感を示すため、彩水は深雪との決闘を利用する。《レッド=ドラゴン》の敵、侵入者である『悪』を、紅家と黄家に虐げられた黒家の『若き英雄』が討ち果たす。そういったシナリオを描いたのだった。 だが、彩水の意図に乗るつもりが無い深雪はひたすら逃げ回る。そして賭に出ると、一瞬で彩水の武器とアニムスを無効化してしまうのだった。計画を潰された彩水は本気で深雪を殺そうと襲いかかる。そこに駆けつけたのは、六道と東雲探偵事務所のメンバーだった。 六華主人である紅神獄(ホン・シェンユイ)には会えなかったものの、黄家の当主である黄鋼炎(ホワン・カイエン)と話し合いの場を設けられ、謝罪を受ける。そこで深雪は《レッド=ドラゴン》も六家によって様々な立場があり、決して一枚岩では無いと感じるのだった。 東京中華街を去ろうかという時、藍家の次期当主、藍光霧(ラン・クワンウ)が不動王奈落に声をかける。二人は世界最強の傭兵集団『ヘルハウンド』の仲間で、奈落はその生き残りを狩っており「次はお前だ」と告げる。 ようやく東京中華街から抜け出した深雪は、ビルの屋上から燃えるような人影を見かける。それは、火だるま(イフリート)と巷で呼ばれる怪物だった。そして火男は深雪と目が合うと、こう口にするのだった。 「深雪、生きていたのか」とーーーー
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