第十五章 クリスマスには神を殺そう 五

16/19
前へ
/424ページ
次へ
 俺が公安に戻ると、机の上に仕事が山積みになっていた。 「何、コレ?」 「夏目室長への案件と資料ですよ」  第九公安部は遊軍で、決まった分野が無い筈だ。それなのに、仕事を振ってくるとは、どういう了見なのだろう。  俺は資料を数枚捲って、前のめりに眠ってしまった。 「夏目室長!眠らないでください!涎を垂らさないでください!鯉の動画に話し掛けないでください!」 「鯉ではない!マリリンだ」  しかし、第九公安部は、いつから異常者や超常現象対応になったのだ。変な案件ばかりで、目を閉じたら眠ってしまった。 「公安に関係のない事件は、全部却下!」 「宇宙人が地球を狙っているとか。地球を滅ぼそうとしているというのは、テロですか?」  それは地球防衛の問題で、第九公安部のレベルではないだろう。 「却下!」
/424ページ

最初のコメントを投稿しよう!

226人が本棚に入れています
本棚に追加