第六章 海水と灰

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 第九公安部のセキュリティーも凄いのだが、内薗にとってはおもちゃのようだ。でも、今のところ、樹来々とチャイルドワンからは情報を盗まないらしい。 「こっちの設計図を使用したのか。チャイルドワンに再設計した設計図があるよ。市販品を多用しているやつ」  チャイルドワンには、他にも個々のパーツの設計図もある。図面は莫大な量なので、鉄吉でも保管が難しかったのだ。 「仕組みが分かればいいので、問題ない。それに、チャイルドワンからは、友達なので盗めない」  盗むのではなく、ちゃんと許可を申請してくれれば協力する。 「樹来々にも設計図が保管されていたけど……」 「樹来々とも友人になったので、盗めない……それに、樹来々のセキュリティーを破るのは容易ではない。樹来々から盗むよりも、自分で設計した方が早いくらいだ」  内薗は、友人からは盗まないようだ。 「俺は友人ではないのか?」
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