第六章 海水と灰

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「!!!夏目!!!友人?俺は夏目の恋人だよ!!!」  俺の恋人が、内薗というのは初めて知った。どこで、そういう展開になっていたのか、さっぱり分からないが、否定しておこう。 「違うでしょう。まあ、公安から設計図を無断借用しているのは分かった。次、やったら、二度と接続できなくするね」 「さっくりと、凄く怖い事を言ったね……」  黙ってやりとりを聞いていた西海が、クスクスと笑っていた。 「夏目さん、内薗君を早く返せとクレームがきていますよ」  どこからクレームが来たのかと、西海の端末を見てみると、内薗の秘書からだった。内薗は実験の最中に、抜け出してきたようだ。 「内薗、帰ってください」 「夏目、冷たい」  内薗は、泣きそうになりながらも、採取した液体に電気を通すと、人型になった映像を見せた。
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