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樹来々が機械を止めるまで待った方がいいが、もしかしたら、その間に、愛彩と橋本は消えてしまうかもしれない。俺は、樹来々の計算を信じて鍾乳洞に入ろうとしたが、飛んでいたカラスを見つけたので音波銃で撃つと、鍾乳洞の中に投げてみた。
「平気そうだ」
『樹来々の計算は、九十九パーセントの確率で正確です』
百パーセントと言わなくなった所で、樹来々も人間に馴染んできた。
「中に入る!」
俺が鍾乳洞の中に走り込むと、俺を追い越して西海が先に行ってしまった。次に近衛も俺を追い越して言ったが、和泉は俺の後ろで息を切らして立ち止まっていた。まだ百メートル程度なのに、和泉は動けそうにもない。
俺は和泉を置いて先を急いだが、鍾乳洞の中に光が無いということを忘れていた。
「チビ2、ライト」
「ラジャー!!!!」
チビ2は、手を出すと俺をよじ登り、頭の上に立つと前を照らした。
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