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後編
翌朝。
「解けたか?」
「暗号がベタすぎるやろ」
「……で?」
「たくっ、俺の関西弁なんか真似しよって」
「最高だったろ」
桃太の笑みが、どんどん近づいてくる。
そしてついに、ふたりの吐息が絡み合った。
「なにしとんの……?」
「ご褒美。いらねえの?」
「いる」
一度は離れた距離を、今度は自分から詰めた。
チュッと音を立てて啄み、目いっぱい開いた丸い瞳を覗き込む。
「大好きやで」
「……バーカ」
まぬけな狸が、真っ赤な顔で笑った。
fin
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