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思慕
胸が締めつられる様にくるしい。
涙は、こんなにも出るのだろうか?
体の水分がなくなってしまうほど流れた。
もう、忘れたと思っていたのに …
「パパ、アンパンチしたんだよ!
パパは、正義の味方なんだよ!」
凛々花のはしゃぐ声が虚しく聞こえた。
突然、家の電話がなった。
警察からだった。
母親に呼ばれて電話を変わった。
「多田です。すみません。
大泉が○○病院に運ばれました。
大泉の両親は、北海道に住んでいて間に合わないかも知れません。
真美さんに来て頂けないでしょうか?」
……落ち着かなきゃ、しっかりしろ真美。
自分に言い聞かせ返事をした。
「解りました。すぐに向かいます。」
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