353人が本棚に入れています
本棚に追加
501室は個室だった。
中にそっと入ると多田刑事がベッドサイドの椅子に座っていた。
私に気づくと立ち上がり、近くのソファに二人で座った。
「真美さん、すみませんでした。
ご迷惑でしたか?」
「迷惑だなんて、そんな事ないです。」
「すみません。それなら、彼が目が覚めるまで付き添いしてもらえますか?誰も世話をする人がいないもので…」
「解りました。
私でお役に立つならやらせてください。」
「じゃ、ナースステーションにその旨伝えておきます。
宜しくお願いします。」
そう言って、多々刑事は慌ただしく帰ってしまった。
事件の後の色々な事があって、忙しいのだろう。
自分自身も心配だから、そばについていたかった。
一度病室を離れ、家に連絡をいれた。
手術が無事に終わった事と暫く付き添いをしたい事を話した。
両親は、凛々花は見ているから安心して看病するように言ってくれた。
最初のコメントを投稿しよう!