告白は甘くない

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告白は甘くない

好きだからこそ 言われたくない こともあるんだよ 気づいてないの? アタシが向けてる アンタへの恋心に +++++  学校近くの喫茶店。特別内装がおしゃれなわけでも、フォトジェニックなスイーツがあるわけでもない。  昔ながらのレトロで、落ち着いた雰囲気が気に入って、気が向いた日の放課後にふらりと訪れるなじみの場所。  ――のはずなんだけど、今日はいつもとは違う。 「いい加減機嫌直せよ」  アタシの隣のテーブルに座って、幼馴染みのレンジが悪びれもなく言った。 「うっさい!」  適当に返事をして、読むつもりのない小説に目を移した。  ピンクの背表紙がかわいい、生クリームに砂糖をぶちまけたような、甘ったるい恋愛小説。このレーベルのヒロインたちはみんなかわいくて。かっこいい男の子と恋に落ちる、お約束のストーリー。  自他ともに認める女らしくないアタシには縁のない世界。恋だって、うまくいかない。 ・ ・ ・
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