七夕恋綴

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七夕恋綴

出会いは突然訪れて 気づけば 取り返しがつかないほど すれ違っていた 忘れなければと どれだけ想っても 君の記憶は鮮やかに 色あせないまま残り続ける 星の煌めくあの町の ふたり出会った祭りで 奇跡が本当にあるのなら もう一度君に会いたい +++++  いつも一緒にいる仲間と当たり前のように集まって地元の祭りに出かけていた。  いつもは寂れた山間の社も七夕だけは人々が詰めかける。星空がきれいな土地柄だと有名になったおかげで――。  着飾った人々の中に可憐な花を見つけて、視線が釘づけになった。  俺達と同じ人数で祭りを楽しむ同世代の女の子達。そのひとりに吸い寄せられるように、綺麗に流れる天の川の下生まれて初めて恋に落ちた。  ・ ・ ・
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