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夕陽が溶け残った街
【夕焼けの街】それは噂の中に存在する不吉な墓場の名前。
人々が切り離した不幸や歪が人とはまるで異なる形で生存し暮らす街。
普通の人では到底行くこともない、行きたいとすら思わない場所。
しかし、そんな街にも足を踏み入れる人間が少なからずいる。
それは物好きと狂人、そして葬送人と呼ばれる世界に拒まれ否定された人たち。
都合が悪いから生きながら死人扱いを受けて街に送られる一種の人柱だ。
彼らは世界にとって化け物と同じ居てはいけないものなのだ。
そんな捨てられたモノ達の街で葬送人の少年は彼が捨て去った枕花を探す。
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