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素直にお茶を誉めたクレアに、アルビレオは思わず笑みを溢す。
ヴァンパイアハンターとしてのクレアと関わることが多いアルビレオなのだが、王族であるクレアは育ちが良い。
「気に入ったのなら土産に持っていくか?」
「いいえ、結構よ。あなたから施しを受けるつもりはないわ」
それは明らかな拒絶だった。
クレアはアルビレオに歩み寄る気はないのだ。
お茶に口をつけたのは、同盟関係に亀裂を入れないため。
最低限のライン、そのギリギリを攻めている。
「本題に移ろうか」
「ええ、そうしましょう」
二人の会合――その本題というのは、本能のままに人を襲うはぐれ吸血鬼のことだ。
帝国では規則を設け、王国との共存を続けているのだが、反皇帝派の吸血鬼や一部の下層吸血鬼は、王国の人間を襲っている。
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