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例の何かの姿に健一は目を見開く。
推測通り、確かに動物だった……。
だけど鳥とかリスとか、そういう系統のものではなかった。
小学生くらいの女の子だった。
何で女の子が頭上に降ってきた!?
少女に対して驚きを隠せない健一だったが、一方少女は湯に対して驚きだした。
「何だこの水凄く温かい!これお湯なのか!?ほぁ~って事はこれ窯なのか~。でかいな~。……ん?」
そこで少女は健一の姿を捉える。
そして少女は咄嗟に後ずさった。
「誰だお前!?」
「それはこっちのセリフだ!」
少女の声に、思わず声を上げる健一。
その直後、健一は目の前の少女に問い詰める。
「そもそもお前何者なんだよ……!普通に扉から入ってくるならまだしも、お前上から落ちてきたよな?どこから来たんだ?屋根の上か?」
ここは男湯で、夜も遅いから、女の子が1人で来る時点でおかしいと言えばおかしいが、上から落ちてくるのはもっとおかしい。
疑問だらけな健一。
一方、少女は健一に負けじと言い返した。
「そんなのヌプルだって分からないのだ!何か黒い煙みたいな塊に近付いたらいきなり吸い込まれて気付いたらここにいたのだ!」
「え……?黒い煙……?」
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