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「きゃあああっっっつ。目が目が二つあるっつ」
「う、腕が二本しかないっっ」
「足っ。足も二本んんんんっっっ」
「「「ばっ。化け物っっ」」」
「………………………………………………は?」
叫び声と共に、彼らは脱兎のごとく駆け降りていってしまい、一方のわたしは、ぽかんとした顔で突っ立っていることしかできませんでした。
どれだけそうしていたでしょう。いつの間にか霧が晴れ、青空が見えた頃には彼らの姿は影も形もありません。
因みに、わたしが見た彼らは、服装こそハイカーでしたが、一つ目で、腕が三本、足が四本あったことを追記しておきます。
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