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「雅咲は、俺とキスするの嫌?」
弱腰になりつつある隆尋が躊躇していると、雅咲が少しばかり積極的になる。
「ううん、嫌じゃない。おれも隆尋とキスしたい」
「キスして良いよ」ではなくて、「キスしたい」と、極上の笑顔で言われてしまえば、隆尋はその要望に素直に従う。
雅咲はゆっくりと瞼を閉じて、隆尋からの口づけを静かに待つ。
雅咲の鼻先にくすぐったい吐息がかかると、今、隆尋の顔が至近距離にあるのだなということを雅咲に実感させた。
あとは、時の流れに身を任せるだけだ ――――……。
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