第3章

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    「隆尋ーー?  雅咲ーー? どこにいるのぉーー?」  いつまでたっても校門の前に現れない隆尋と雅咲の二人を探しにきたのは、啓輔とすみれが思っていたよりも早くに校門前に到着した明朗快活な少女だ。 「詩帆だ!」 「え?  詩帆いるの?」  事情を知らない雅咲は詩帆が学校内にいることの疑問をそのまま声に出した。  そして隆尋が雅咲の疑問を埋める。 「この後、皆でどっか遊びに行こうって話になってさ。そんで詩帆も呼んだんだ」 「そうなんだ」  詩帆が学校内に居ると、静まり返った放課後の学校内も日中のように賑やかになる。       
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