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「ちょうど今、糢袈にご飯を食べさせるところなの。一緒にどうぞ」
トレーに食事を乗せて階段を上る歩帆の後ろをゆっくりとした足取りでついて行く。
歩帆が糢袈の部屋に入った後、歩帆に続いて弥生も緊張気味に入室した。
糢袈はベッドの上で静かに眠っていた。枕元には糢袈の愛用眼鏡が置かれており、壁には学校の制服が掛けられている。
本棚には漫画が数冊ほど収納されており、ゲーム機やDVD、CDやパソコンなんかも有って、ありふれた高校生らしい部屋に弥生の心は和んだ。
糢袈の部屋をじっくりと観察したい弥生ではあるが、あまりキョロキョロと見回すのも気が引けてしまう為に、なるべく規律した態度を努める。
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