奇巌病の幼馴染み

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「バカ。浩樹なんて振られちゃえ」 またカバンをぶつけてきた。 今度は脇腹。 「痛いって。じゃあ、俺が振られたら慰めて。二人で慰め合って、そんで付き合っちゃおうぜ」 ピタリと優奈の動きが止まる。 「そうだ、俺ら付き合っちゃえば良いじゃん。昔から気が合うし、なんなら俺最悪その顔でもまあまあ受け入れられるし」 「そんな事……」 「ん?」 ちょっとは陰気臭い空気も飛んでいったかな、と少し期待。 「付き合っちゃおうぜ、なんてそんな事、簡単に言うな、バカ!」 今度はカバンを顔に向かって振りかざしてきたのを慌てて避けた。
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