奇巌病の幼馴染み

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「俺だって、今まで何人かに告白とかされてるけどさぁ、でも断ったからって話出来なくなるなんて無いぞ」 細い目から筋を作って流れ落ちる涙が夕陽に反射してキラキラと光る。 無意識に手が伸びて、それを指で拭った。 多分驚いたのだろう。 優奈が跳ねるように後ずさって、居心地悪そうに顔を逸らした。 「あのさ。告白してダメだったら、俺のとこ、来いよ」 「……どうしてよ?」 グスグスと鼻を言わせながら上目使いに聞いてくる。 多分、きっと……。 元の顔でそれやられてたら、きっと可愛すぎて抱き寄せてたと思う。 でも、まあ岩みたいな顔も、もう見慣れてこれはこれで中々愛嬌のある顔だ。 思わず笑みがこぼれた。
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