222人が本棚に入れています
本棚に追加
/62ページ
〜♪ぴーえす〜アイラブゥユゥ〜♡♡
絶妙なタイミングで国分の自動車の車内には
ガールズバンド・PINK SAPPHIREの
「P.S. I LOVE YOU」が流れてきやがる。
ラストの方の、
…P.S. I LOVE YOU…♪
このフレーズを、国分がちょっとズレた変な調子で口ずさみ……、
「アイラブユー♪って言ったのかよ〜♪
アハハ〜♪」などと言って俺をからかう。
「いきなりあの子を…山口さんをさ
家に誘って…押し倒してさ…
ヤッテから告ったのか?」
自動車には、親父や中坊の弟、兄貴の彼女がいる。
それなのに遠慮なく、ピンクな話するおバカな国分に俺は呆れてため息……。
「お前じゃねぇから……順序踏むわ」
そう言い、またため息……。
国分は、そういう事が好きな奴である。
来る者拒まず…で、バイクとアウトドアサークル『チーム黒川』で、やはり男との関係目的の女達と片っ端からホテルに行き、短いサイクルで会っているような奴だ。
しかし…実は、剣道の名門でもある道場の
とある女子と長く付き合っていたなんて
ひどいやつである……。
マジで親友やめて友達に降格してやろうか?
つい先程知った親友のこのとんでもない事実。
全くどうしたらいいものやら……て言うか、
“本命がいるのに、他の恋人や
セックスをするのみの人がいる ”
……人としてどう考えてもおかしいだろ?
俺は国分の女に対する考えがわからない。
“人には表と裏の顔がある ”
それを知ったのは、尊敬する憧れの剣士・乾 祐也の同期の石野さんからだ……。
例の最悪の初体験事件とはいえ、
「筆下ろし終わったんならさ〜
そろそろ、祐也が溜まったの発散しに
繁華街に出かけるから一緒に行こうよ♪
長瀬くん、祐也に引けを取らないからさ〜
いつもよりも収穫あると思うんだよね〜」
的な事言われて知った。
尊敬する男の裏の顔。
妹的な存在である山口響。
彼女が入社・入団する、それを知ってその遊びやめたと。
普段からその遊び辞めるように、言っていた乾さんの同期の川島さんから聞いてるけど…
俺の思考が追いついてなかった。
……俺が、ガキ過ぎるのか?
悩む俺にたいして、
「一晩中、ヤッていて寝不足かぁ?
寝てろよォ〜♪」
呑気に国分が言いやがる……
確かに、その通りだけど。
でも、その場で言うことじゃねぇだろ?
すげぇ怒りたいけど、国分がハンドル握ってる。
だから余計にイライラしちまう……が、国分はサービスエリアの休憩の後、おとなしくなった。
そのわけは!
兄貴に思いっきり怒られたから♪
最初のコメントを投稿しよう!