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次はとある強欲な貴族のお話。
より強大な権威を欲した彼はこう考えました。
「化け物なんだから極上の手土産を贄に捧げて果実を貰おう。」
彼は裏市場で奴隷の幼き少女を買い、多くの傭兵と共に森へと踏み込み怪物と対峙しました。
「高い魔力を持った極上の贄だ。これをやるから後ろの果実を寄越せ。」
怪物は言いました。
「贄など要らぬ。命が惜しければ引き返せ。」
貴族は顔色を変えて命じます。
「交渉決裂だ。化け物を殺せ。」
血の気の多い傭兵達は喜び勇んで怪物に躍り掛かりました。
十分経ったその後に森に男はいませんでした。
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