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よってマリー女王は、早速、着たくなって女王付き着付け係を呼んでコーショクから衣服をもらい受けるように命じた。
「このドレスと下着は特別価値のある材料で出来ていますから、とても軽いですよ。」
そうコーショクに言われ手渡すふりをされた着付け係は、見えないのは素より何も手に感じないから自分はつくづく馬鹿なんだなあと悲しくなりながら受け取るふりをした後、マリー女王に随って着替え室へ向かった。
暫くしてから恥ずかしそうについて来る着付け係を従えて得意げにマリー女王が謁見所に現れたが、身に着けている物と言えば、王冠や首飾りや指輪などの装飾品と白い手袋や靴だけで裸同然の状態で姿を見せたのだった。
これを見て何しろマリー女王はとても美人だから自分が馬鹿で幸いだったと大臣たちは心中で秘かに喜んだが、誰よりも喜んだのは他でもないコーショクだった。彼は正にこうなることを期待していたのであって企て通り、とんとん拍子にことが運んで大金は手に入るわマリー女王の裸は見れるわでウハウハもので言った。
「いやあ、なんとお美しいんでございましょう!キンキンキラキラキンキラキンとは正にこのことを言うのでございましょう、余りの美しさの輝きにわたくしは目が眩みそうでございます!」
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