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さて、料理を運ぼうか、というところで大祥はお盆をもう一度運び台に上げた。
「何をしてるんだ?さっさと…」
行かないのか?と尋ねようとしたオレの言葉は突然の行動に遮られた。
大祥が焦った顔で両手を伸ばしてきてオレの耳を掌で包む。何事かと思うと、いつもよりやや大きな声がキィンと耳に響いた。
「きゃあああああぁ‼︎」
「うぉぉおおおおおっ‼︎‼︎」
「生徒会の皆様だわぁああああ‼︎」
「会長さまぁあああああ‼︎‼︎」
うるっさぁあ⁉︎
朝のより人数規模がバカにできない!
あ、そうか、久しぶりに食堂来て忘れてたわ。
そういえば生徒会メンバーってこの食堂を使ってるんだったか。
ドアの方を見ると何かのポスターみたいに生徒会が綺麗に横列になって歩いてきた。
というか、一人一人で来いよ!まとまって来るな、入り口狭くて邪魔でしかねえわ⁉︎
耳にある大祥の手を掴んでどかせる。
…鼓膜を守ってくれた借りは今度返そう。
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