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「何すんだよ‼︎」
会長が魚雷のごとくふっとんだ音で意識を戻す。
大祥が煌めく瞳をしているのを見て、ああ、今のは現実だと認識する。
さて、精神的ダメージを負って放心した俺の周りで繰り広げられるのはこんな音だ。
ぎゃーぎゃー叫ぶオカマども。
会長の名を叫ぶ奴ら。
それを見て爆笑する会計チャラ男。
戸惑っている奴ら。
会長にやれやれと駆け寄る副会長らしき男。
会長は「…やはり面白い…」と殴られたのに何故か笑顔でドMアピールを始める。
殺気。困惑。愉悦。同情…などなど…。
そしてオレに向けられる視線。
やめてくれ。マジ頼むから、やめてくれ。
(5、7、5。[出雲、哀愁の句〕。)
オレは何をされるんだろうか…。
「よ…宵…」
「…殴られたりした方が千倍マシだな、これは」
「今夜はお赤飯炊いた方がいい?あと、お風呂沸かしとくね。部屋には入らないから安心して抱かれてもいいよ!」
「風呂の前にお前の頭が沸いてるな⁉︎くたばれボケ‼︎」
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