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「大丈夫、カイチョー怒ってなかったよ☆朝からコーヒー零した俺にガチギレしてたけど☆」
おい何怒り加速させとんじゃテメェ…
「そろそろ席に戻らなきゃ〜またね〜よいよい☆」
嵐が…去った。
疲れた、と机に伏せそうになるのを必死に耐えて変な姿勢になる。
机で男と関接キッスなんてしたくない。
「大丈夫か?宵」「大丈夫か⁉︎宵‼︎」
2人の声に壁に頭をつけたまま死んだ目で答える。
「オレ、死んだかも…」
「死んだ!?てことは…ゆ、幽霊なのか⁉︎」
「…バカは置いといて…。」
「で?なんて書いてたんだ?」
「ん…何々…」
"出雲宵。貴様の昨日の言動について話がある。
放課後、一人で生徒会室まで来るように。
来なければ、こちらにも手はある。
生徒会長.大ヶ崎"
「…脅しの手紙だコレ。」
「見事な死亡フラグ…ラブレターじゃなくて果たし状じゃないのこれ。」
「だ、大丈夫だ!いざとなったら俺がいる‼︎」
いや、これはモジャ男が居ても居なくても同じ結果になりそうだ…。
「…、オレの骨は…拾ってくれ…」
「‼︎‼︎よ、宵…お前まさか…行くのか⁉︎」
「行っても行かなくても死ぬなら…後悔はしたくない…。」
「お前っ…男だよ…」
「せ、生徒会長に会いに行くだけ…だよな…?」
「…ふふっ…はははっ…はーはははっ…」
モジャ男よ…。
貴方には分からんのです。
オレがどれだけの口先だけの人間なのか…。
ケンカ駄目、人付き合い駄目、思想駄目ー…
駄目駄目駄目の詰め合わせ。
いわば、新年の売れ残り福袋。
それがオレなのでございますよ…。
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴った。
恐らく今日は最期の授業日だろう。
なら、少しでもまじめに取り組もう…。
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