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オレの居場所…オアシスはもはや地獄のアーッ!空間になってしまったらしい…。
あんな亜空間に身をおく覚悟も趣味もないので、オレはどこにも行けず、あちらこちらをぼんやりと歩いていた。…が、
ふと、何か不自然なものが目に入り、その場で足を止めた。
「…何やってんだ、アイツ…」
それは、ドアに張り付いて何かを凝視している腐審者であった。
まあ、アイツが見ているものと言えばなんとなくわかるだろうが…扉の中には興味ないのでここはスルーしておこうか。けど知り合いに会って何も言わずに無視ってどうなんだ?話しかけた方がいいのか?これ。
「あれ、宵…どうしたんだ?こんな所で。」
と思ったらあちらから声をかけていた。
「いやなに、オレのオアシスが亜空間と化したからよ…ってお前顔面血塗れ…っ⁉︎」
大祥の顔は真っ赤な液体に染まっていた。
何か事故や事件に巻き込まれたのかと思い、焦ってポケットからハンカチを取り出して大祥に渡そうとして、
「あ、大丈夫。これはただの鼻血。」
…そっとハンカチをしまった。
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