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「まあ、ありがとな。んで?なんでこんなとこに?」
「あ、えっと…お兄さまに会いに来たんです。」
「お兄さま?…あぁ、届け物か。事務に行かなかったのか?」
「じむの方にちょくせつ、おわたしするようにって言われたんです。」
事務員、こんなイベントしてんのに正気か?
「でも、なかなか会えなくて…それにイベントですごかったので、まよっちゃって…」
「あー…まあ仕方ねえよな。」
「お兄さま…」
チビっ子がしゅんとする。
なんか少しかわいそうになってきたな…
「あー…兄貴ってどんな人だ?」
話題を振るとチビっ子がぱあっと顔を明るくした。
(*'▽'*)←こんな感じに
「聞きたいですか?」
「いや別に」
「えっ⁉︎」
「うそうそ、聞きたいなぁ」
「むぅ…、まあいいです!お兄さまはですね…すごくかっこよくて勉強もできて運動もできて、色んな大会で優勝してて、家のこともしっかりするんです!ぼくにも優しくて、たまにしか会えないけどいっぱい頑張ってるんですよ!それに、ここのせーとかいちょうだから、ぼくのあこがれなんです!」
「へえ…なるほどな。…ん?」
せーとかいちょう…?
生徒会長…⁉︎
「は⁉︎」
「なんですか?」
「え、あ、」
おおがさき。
髪色、瞳の色、雰囲気、顔のパーツ…
完全に一致。
…どうみても兄弟です。本当にありがとうございました
「…マジかよ…」
「…あの、天使さま…」
「だからその天使さまってのやめろ…で、何だ?」
「…ぼく、お兄さまに会いたいです…。お兄さまの教室に案内してもらえませんか?」
…マジかよ…
「…だめ、ですか…?」
「…いや、ダメっていうか……。」
「……うぅ…」
「……。………、………ッ分かった、分かったよ。だけど、教室まで行って居なかったら諦めろよ?怪我でもしたら兄貴が悲しむからな?」
そして後が怖いからな。(オレが)
「!ありがとうございます!」
う…笑顔が眩しい…
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