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変な声を出して、後ろへ逃げようとしてドンッと壁にぶつかる。
あれ、これ詰んでない?
「私そんなマニアックな趣味ないんですよ…、
いや、マジに。」
野外プレイ?コイツと?あっは!論外‼︎
そんなことを考えている間にもチャラ男は近づいてくる。
「逃げないでよ…逃げられると、もっと追い詰めたくなるじゃん…?」
「こんなとこで野生本能発揮しなくていいから!な!つーか何!そんなにオレに触りたいわけ⁉︎」
「…。」
ドンッ…
壁に追い詰められる。
いわゆる壁ドンの状態。
心臓ドキドキ!(恐怖)イケメン彼と急接近!(同性)
嬉しくねぇ…嬉しくねぇよ…
てかこれフツーに怖くね?怖いよね?
「…うん、触りたい。」
頬に伸びてくるチャラ男の手。
2人きりの屋上。
赤い夕日が射して眩しさを感じる。
キラキラと陽の光に照らされた造りものの金色が風に吹かれて、銀色の目がオレを捉えた。
そのチャラ男の目が真剣なものに変わっていることに気づいた。
いつものヘラヘラな笑い顔はどこにもない。
長い指がオレの頬に伸びてーー。
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