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校庭には人がごった返していた。
ザワザワとしている中、カップルみたいに腕を組んでる奴や死んだ目で捕まえられているイケメン、それを羨ましそうに見ている生徒やら…とにかく沢山の生徒が目についた。
「よう…宵。」
「ん、お前か。無事…」
背後から聴き慣れた声がして振り返る。
「…ではないな…。」
そこには大祥が鼻血を流して笑顔をキメていた。
コイツに何があったかなんて聞くことはない。
去年と同じ。えっと…あれだ。萌えの供給過多?っていうやつ。
「ぐふふ…今年も…いい年になりそうだ…」
「…よかったな…。」
「で、宵は誰かと進展あった?」
「は?ねぇよ。」
「ええ…ここはいい展開になるところだろーー!」
「勝手になってろ。」
「…まあ、会長は宵の相手として相応しいかと言えばどうなんだろー?くらいには思ってるぞ?ヘッドホン事件のこともあるし。」
「会長じゃなくてもオレにそんな気は一切ねぇ。」
コイツはオレにどうなってほしいんだ…。
恨めしい目で大祥を見つめているとステージがパッと明るくなった。
『はぁい!皆さまーー!お疲れ様でしたーー!』
『お疲れ様でしたーー!』
ステージに立つ双子。
え、もう始まるの、やば「きゃあああぁぁあぁ‼︎」
「宇波様ぁあぁぁぁぁあぁああ‼︎」
「差波様ぁぁぁぁあぁぁぁぁあ‼︎」
あ゙ーーー‼︎耳がぁ!耳がぁぁぁぁぁあ‼︎!
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