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ぶどうが
「落ちた」
「ん、」
「ありがとう」
「このあとどうするんだっけぇ」
「あー、次はガムテープ」
「おkおk」
「え、なにその桃色テープ」
「かわいくねぇ?」
「可愛い」
「だろー? あ、これ黄色もあるんだー」
「右側おわったぞ」
「え? もう? はやいー」
「じゃあこっちで炭やっとくわ」
「お願い―! 」
「ふぅ───終わった」
「そうだねぇ、うっしゃー! ようやくだねぇ」
「ん、飲んだー」
「俺も飲んだ」
「はい、これ」
「あぁ? ……赤ワインか 」
「そーそ、飲んどけってー。 オオミネ様には赤ワイン風味が良いんだって」
手を繋いだ二人は浴びるようにワインを飲んでいく。コルクの抜ける音が部屋中に響く。口元から零れ落ちたワインは二人を繋ぐ手を伝い床に広がっていく。
「あ、起ってるー」
「生理現象だろうが」
「えへへ、僕たち食べられちゃうんだね」
「そうだな、ローズマリーが臭くて仕方ねぇ」
「えー? そうかなぁ僕はいい匂いだと思うなー」
「っあちぃ」
「あついねー、へへ」
火炎の中で二人は笑顔で笑いあっている。部屋の天井がふと無くなる。抉じ開けたのは醜悪な顔の巨人オオミネである。
「あ! おおみねさまだー」
「おおみっあぐぅっ!!!! 」
オオミネは持っていたナイフを腹部に向かって刺した。隣の少年に血飛沫がかかった。刺された少年は笑っている。
「えぇー、僕も! 僕も! なんでよー」
「うぁ! んがはっ、…………」
幾度も刺さるナイフにより少年は動かなくなってしまった。
オオミネはそのまま自らの口の中に少年を入れ咀嚼していく。零れ落ちる腕は未だ傷つかないままの少年の前に落ちる。
「オオミネ様ぁ!!!! はやくぅ!!! 」
オオミネは少年にナイフを刺す。何度も何度も。原型がなくなるまでただただ刺し続けた。
――――――――――――
外れの村はオオミネ様の糧となる人間を育てていた。村に入れば直ぐに性別判定、強制性行為。子供の騒がしい声が広がっている。
「みなさーん、3時のおやつですよー」
「「「「「はーい!!!!!」」」」」
end.
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