7人が本棚に入れています
本棚に追加
「ひ、っい…まって、待って!や、ぁ…あっぁあ!」
「そしたらその人間とヤりなよ。横で見ててあげる。それで気持ちよくなれるんでしょ?誰でも良いんだもんね。このえっちなお尻塞いで、腰振ってくれるやつならさ」
「違う、ちがうぅ…コレじゃ、なきゃ…イけな、あ…っ」
乱暴な扱いで、快楽に痛みが混じる。震える手を前に伸ばすと、手を重ねて上下に動かされた。後ろを貫かれながら昂りを優しく慰められ、視界がぐらぐらと揺れる。
「へぇ……?」
「さっきのも、ちが…ぅんっ、くっ……はぁ、こっち見て、欲しくて……」
切れ切れに答える声が、時々快感で裏返る。杭のようなそれが抜け出ていく度、腹の中を掻き出される感覚に陥る。
荒い息を吐く口の端から、唾液が溢れて顎を伝った。
「じゃあ、これ早く入れて欲しくて、腰くねらせてたの?こうやって」
深く突き入れられたまま、掻き混ぜるように腰を回される。ぐちゅぐちゅと濡れた音が立ち、自分の後ろがどうなっているのか、知らしめられるようだった。
「ひっ、あっあっ」
「中ぐりぐりされたくて?」
「うぅ、……」
「ねぇ?どうなの?」
「っ、そう、そうっ……ぅあああっ!」
耳から流し込まれる言葉が、思考を絡めとって丸裸にしてしまう。隠しておくことが、まるで馬鹿らしいことに思えてくる。
もうどこをどう責められているのかも分からなくなって、ただ気持ちよさだけがジリジリと身体を焼いた。
「よく言えたね」
「うン…っあ!ひ、ぅうっ」
「ドラゴンちゃんのそういう声、大好きなんだよねぇ」
自分の喘ぎ声は悲鳴にも似て、どんなに乱暴な性交でも、こんなに酷いものでは無いはずなのに。それでも、こうして与えられる熱や感覚が、いつまでも消えていかない。
「あっ……ン、ねぇ……」
「ん?…あぁ」
規則的な抽挿に吐精を促され、掠れた声で呼ぶと、冷たい唇に塞がれる。唇を合わせたまま手の中に白濁を飛ばし、くぐもった声をあげる。
離れていくのを名残り惜しげに目で追うと、濡れた唇を指でなぞられた。
「これで懲りた?」
問い掛けは言葉に反して、「まだ終わりじゃないだろ?」という、挑発的な響きを含んでいた。自然と口角が上がるのを感じながら、その指に噛み付く。
「全然」
そうして向けられた悪魔の笑顔に、またぞくりと、背筋が震えるのを感じた。
(おわり)
最初のコメントを投稿しよう!