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ハリネズミくんはハスキーさんの事が気になっていました。
「僕より大きくてかっこいいのに、僕より恥ずかしがり屋さん」
正直まだ緊張するけど、毎日ハスキーさんの所に行って話しかけることにしました。
「もっと仲良くなりたい。きっと大丈夫」
ハリネズミくんは、自分にそう言い聞かせてハスキーさんの元に向かいました。
歩きながら、どんなお話をしようかな?とたくさんたくさん考えていました。
ハスキーさんの元に着いて、勇気を振り絞って声をかけました。
「ハスキーさん、ハリネズミだよ。」
しばらくするととても大きな体のハスキーさんがおうち
から出てきました。
ハリネズミくんは、少し緊張で震えています。
「ハスキーさん、こんにちは。」
ハスキーさんは無言でハリネズミくんを見つめています。
「き...今日はとてもいいお天気だよ。」
無言が続いてハリネズミくんは、どうしていいかわからなくなって、
「ハスキーさん、また明日お話しに来るね」と、早々に帰ってしまいました。
それからと言うものの晴れていても、雨が降っていても、毎日ハスキーさんの所に通い、
根気強くお話をしていきました。
通いつめて数日後、なんとハスキーさんの方からハリネズミくんのおうちに来てくれました。
「ハリネズミくん、毎日声をかけてくれてありがとう。君は僕が怖くないの?」
と、少し恥ずかしそうに尋ねます。
ハリネズミくんは、笑顔でこう言いました。
「最初は怖かったけど、今は全然怖くないよ!僕ハスキーさんと、もっと仲良くなりたいの」
と。
ハスキーさんは大切なものを扱うように、ハリネズミくんを抱きしめ、「ありがとう。これからも仲良くしてね」と優しい声で言いました。
ハリネズミくんの少し苦手なお友達は、とても大切なお友達になりました。
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