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はりねずみくんの目の色は他のはりねずみと違います。
とても神秘的な琥珀色。
でも、はりねずみくんは自分の目の色が嫌いでした。
今日も湖に映る目を見て、「なんで僕の目の色はこんな色なんだろう」と、悲しそうな顔をしています。
他のはりねずみの目の色は黒が多いのです。
すると、そこにちょっといじわるなトカゲくんがやってきました。
「はりねずみくん、きみの目の色は変わっているね。なんでかなあ?」
トカゲくんは、いつもはりねずみの目の色をからかいます。
はりねずみくんは「ぼくだって嫌だよ」と、半分泣きながらとても小さな声で答えました。
「変なの」と、からかいながらトカゲくんは、どこかに行ってしまいました。
するとハスキーさんがやってきて、はりねずみくんの目線に合わせて言いました。
「ぼくは、きみの目の色はとても素敵だと思う。みんなと同じじゃなくていいんだよ」
はりねずみくんは、目に涙をいっぱい溜めながらハスキーさんに言いました。
「本当?変じゃない?」
ハスキーさんは優しい声で尋ねました。
「じゃあ、ぼくの青い目は変?」
はりねずみくんは首を横に振りながら言いました。
「ぼくはハスキーさんの目とても好きだよ」と。
ハスキーさんは優しくはりねずみくんを抱きしめて、こう言いました。
「ぼくもはりねずみくんの目が好きだよ。気にすることはないよ」と。
はりねずみくんは、自分の目の色を好きになれそうな気がしました。
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