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どこかで知ってる、もう二度と、こんな事ないってこと。
それでも目の前でイコちゃんがズボン類の水分を絞り、笑ってて、わたしも笑ってて、ミキちゃんも満足そうで、この瞬間間違いなくわたし達のやってる事は最高なのだ。わたし達はまだ子供。そして、絵本製作クラブで知り合った女の子の雪車がある。
わたしもイコちゃんも、ミキちゃんみたいに声をあげた。
わたし達は、十二才。
めったに降らない雪が降って、学校は早帰りになって、嫌いな算数はなくなって、おばさんは優しくて、キャベツの上に落下しまくって、キャベツをダメにしてしまっても怒られない。
わたし達は、十二才。恋愛にはまだ早い。仕事はできないししたくない。
わたし達にはわからない事ばかりがある。でも、イコちゃんと大切な事を確認した。雪が降った。ミキちゃんが雪車に乗らせてくれる。
だからきっと、わたし達のこの冬は最高なのだ。
ほら、またイコちゃんの額に雪が積っている。
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