汚い手紙

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 僕は君のことが好きなんだ。勿論僕みたいなのに好かれても迷惑千万なんだろうけどそれでも君のことが好きなんだ。  君に恋したのは容姿だけなのかな。僕は花が好きでさ、君がとっても美しくて好きになったのかな。そんな自分勝手なのってありなのかな、立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花なんて言葉あるけどアレって本当の意味は容姿に恋する僕みたいな奴を笑う為の言葉じゃないかな?江戸とかでさ、松かなんかの木で作った井戸の周りで喉の奥が見るだけでイガイガする様な真っ白な白粉塗って歯が虫歯みたいに真っ黒な人がさヒソヒソ噂話する為のさ?何々さんったら隣町の何々助に立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花なんて言われたそうよ、ってな感じで。  多分初めて君に恋したのは、君が笑い泣きした時かな。
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