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スマホはスマートに動く。
ガラホ、ガラケーとスマホの中間管理職のような仕事をこなす彼、または彼女を両親は使用している。
ミーハーな母親は、アンドロイドでもスマホを持つ私を羨ましがる。
「いいな〜いいな〜」
特にそのスマホへの熱は、母親の大ファンである羽生結弦選手の大会の時にフィーバーする(死語)
SNSのアプリを入れている私のスマホに嫌でも(強めw)そのニュースは一に入る。
「えっ!ゆず♪見せて!見せて!」
と私のスマホは力業で奪われる。
数秒後、呆然としている私に母親は驚き言う。
「あれっ、画面変わっちゃった!ゆずは?」
画面を見ると、何故かAmazonに。どこをどうスライドさせたらこうなるのだ。元の画面に戻す、渡す、数秒後。
「あれっ、画面変わっちゃった!ゆずは?」
どれだけ迷子なんだ。そしてどこをスライドさせたら私が入れているアプリのゲームが起動するのだ。
また元の画面へ戻すも、この攻防は5、6回続く。私の忍耐強さ、どこかで売れないものか。
ゆずを見たあと「だめだったか〜」と感想を呟き私に返されたスマホの画面は、なぜか昔好きだっ人の写真。母親の感想は間違ってはいないが、私は切なくなり画面を閉じた。
スマホはいつでもスマートに仕事してくれるが、私の切ない過去までスマートに母親によって引き出してくれるあたり、両親はまだガラホが充分、良い仕事をしてくれていると思ってる。
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