吸血鎌鼬鉄道

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キャー! 満員電車の中、悲鳴が響き渡る。 僕の目の前の乗客が突然居なくなった。 僕は椅子に座っていたのだけれど、目の前に立っていた人が突然居なくなった。 電車は急ブレーキをかける。甲高い金属音が響く。 周りの乗客は必死で吊革にしがみついている。 座席の方に倒れ込んでくる乗客もいる。 何が起こったのか分からない。 だがそのうちに、足元の感覚がないことに気付いた。 恐る恐る下を向くと、 床に、穴が空いていた。 線路が見える。 恐怖が一瞬で全身を支配した。 電車は間もなく止まった。
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