1枚の宝物

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それから時間がすぎるのはとても早くて私は大学生初めての夏休みを迎えた。 今日は大学生の長い夏休みの中でも私が一番楽しみな日。そう、あの海に奏さんと一緒に行くのだ。 海に着くと早速あの場所で写真を撮って、その後は海で子供のようにはしゃいだ。 「そろそろお昼にしよっか?」 「はい!海の家行きますか?」 「あ、それがね。調べたらあの写真をくれた写真屋さんまだ近くにあるみたいなんだだから行ってみない?ついでにさっき撮った写真現像してもらおう。」 「え、行きたいです!」 「ここかな?」 「すごーい。ここに来た人のアルバムですよ!コメントとか書いて楽しそう!入りましょ!」 「あの、写真の現像お願いしたいんですけど。」 「はーい。写真は?これね。5分あれば出来るからちょっと待っててね。」 「ありがとうございます!」 「お似合いのふたりだね。もし良かったらあそこにあるアルバムに写真載せても良いかな?」 「はい。大丈夫です。あれってずっとやってるんですか?」 「そうだね。15年くらい前からかなぁ。」 「もしかして、モデルにこの写真使いませんでした?」 「どれどれ?わぁ、懐かしい。二人とも可愛くってねぇ。もしかして、これお兄ちゃんと、お嬢ちゃんなの?」 「はい!そうなんです。」 「今でも持っててくれるなんてうれしいわぁ。」 「あの、この写真のおかげで彼と出会えたんです!ほんとにありがとうございます。」 「あ、ちょうど写真が出来たみたい。これも大事にしてあげてね。」 「はい!また来年も来ます。」 「ありがとうね。アルバムにもなにか書いてあげて?」 私たちはアルバムにこの写真館のおかげで結ばれた感謝の気持ちを書いた。 「瑠夏ちゃん。この先もずっと俺とこの海にきて写真とってね。」 「こちらこそ。奏さんが嫌になっても絶対連れてきます。」 「それは嬉しいな。」
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