5人が本棚に入れています
本棚に追加
ブゥーン……。
いまなんじだろ……。
ぼんやりとした頭でそんなことを呟いていた。今は午前二時だ。さっき確認したはずのことなのに、すっかり忘れていた。なぜだろう……。
気を抜くと思わずテーブルに突っ伏してしまいそうになるのをこらえながら、現状を確認しようとする。が、なにがあったのかまったく思い出せない。
それよりも喉渇いたなぁ。さっきまで寝ていたせいか、やたら喉が乾燥していて、口の中がカサカサする。倦怠感は残ったままだったが、今は喉を潤したかった。
鉛のような体をなんとか奮い立たせ、ようやく立ち上がることができた。すぐそばに流し台があった。傍らに置いてあったコップに水を満たすと、思い切り飲み干す。冬の寒さで冷たくなった水道水が歯にしみた。
最初のコメントを投稿しよう!