二時間遅れのイブ

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二時間遅れのイブ

 ブゥーン……。  物音に目を覚ますと、時刻はすでに午前二時を指していた。  薄暗い部屋の中、一番最初に目に入ったのが時計だった。  起き上がろうとするが、妙な倦怠感(けんたいかん)がわたしの体を襲った。  だるい……。  どうにか起き上がろうと、ローテーブルの縁に手をかけてゆっくりと体を起こす。まるで全身が鉛になってしまったかのように重くて、上半身を起こすのに数分かかった。  
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