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お風呂場
「んー、疲れた」
高校3年生である私は、日々受験勉強に追われていた。
そんな私の楽しみは、お風呂。
お風呂は誰にも邪魔されない、一人きりを優雅に過ごせるプライベート空間。
「さて、そろそろお風呂でも入ろうかな♪」
勉強の疲れを癒すため、私には似つかないバラの香りの入浴剤を手にお風呂場に向かった。
しかし、お風呂場の扉を開けた瞬間、私の目の前にあいつは突如現れた。
「ジャジャーン!!」
「キャー!!」
目の前には裸にバスタオルをマントに見立てて仁王立ちする弟が。
「愚民が!」
そう言いながら私を指差す弟。
素っ裸な姿には合わない台詞。
「リアル、裸の王様か!!」
私はそう叫ぶと、弟は満足そうにお風呂場を去っていた。
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