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「ふ…っ」
今度は唇を食んだ後、宗一郎の唇を舐めてみる。
すると導くように唇が緩んで、しずくは恐る恐る彼の口内へ舌を忍び込ませた。
宗一郎の舌を見つけてそっと触れ合わせると、ぞくりとした感覚が走る。
「…っ、ぁ」
その生々しい感触に驚いて舌を引こうとした瞬間、強く腰を引き寄せられて宗一郎の舌に捕まってしまった。
「ぁ…っ、んぅ、なんれ…っ?」
先程まで好きにさせてくれていた筈の宗一郎の唇に翻弄されながら口付けの合間に声を上げる。
けれど答えが返ってくることは無く、何も考えられなくなったしずくは熱い口付けに応えていく。
「ん…っ、あぁ…っ」
深い口付けに力が抜けて腰を落とせば、宗一郎の熱いものが布越しに触れて思わず身体を震わせた。
自らのものもいつの間にか反応してしまっていて、しずくは無意識に腰を擦り寄せる。
「…ベッドに行こうか」
「ん…っ」
最後に濡れた口元を舐め上げて唇を離した宗一郎が、熱の篭った瞳でしずくを捕らえた。
しずくは小さく頷いて、ゆっくり宗一郎の膝から下りる。
「ぁ…っ」
熱くなった自身に布が擦れる感触に、ぺたんと座り込んでしまう。
情けなさと羞恥に泣きそうになって俯くと、一足先に立ち上がった宗一郎に抱き上げられてしずくは慌てて顔を上げた。
「ん…っ、重いから下ろして…っ」
「重くない」
「……」
赤くなった顔を宗一郎の肩に伏せて歩き出した彼のシャツを握りしめる。
宥めるようにしずくの髪に口付けた宗一郎は、足早に寝室へと向かった。
先程一人で座っていたベッドにしずくを下ろした宗一郎はドアを締める為に背を向ける。
リビングからの光が遮られて暗くなった部屋で、気を紛らわせようと枕を引き寄せ抱きしめていると、戻ってきた宗一郎がベッドサイドの明かりを点けた。
「…しずく」
「ん…っ」
ベッドに乗り上げた宗一郎に唇を塞がれてぎゅっと目を閉じる。
先程の続きの様な深い口付けに夢中で応えていると、唇を重ねたまま身体を倒されてしずくは瞼を上げた。
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