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「んぅ…っ」
胸元から伝わるもどかしい感覚に、しずくは膝を擦り寄せて唇を離した。
「宗一郎さん…」
「…どうして欲しい?」
宗一郎の熱い瞳に見つめられたしずくは促される様にそっと着ているシャツの裾に手をかけて、捲り上げて淡く色付いた胸の尖りを宗一郎の目の前に晒す。
「…っ、ちゃんと、さわって…?」
震える言葉で何とか伝えれば、しずくの目尻から羞恥の涙が一筋零れた。
その雫を唇で吸った宗一郎が胸元に顔を伏せる。
「ぁあ…っ」
そのまま胸の尖りをいきなり口に含まれて、しずくはびくりとして背を反らした。
宗一郎の方に胸元を差し出す様な格好になり、ますます恥ずかしい。
「んん…っ、ふ…っ」
「ここ、好きになったな」
「ぁ…っ、宗一郎さんが、いっぱいさわるから…っ」
「…そうだったな」
しずくの答えに、胸元から唇を離した宗一郎が確かめる様に指先で色付いた尖りを捏ねる。
強過ぎる刺激に身体を震わせながら彼を見上げると、再び顔を伏せて舌を這わされた。
「あぁ…っ、やだ、そこだけじゃ…っ」
「……」
甘やかな感覚に耐えられず腰を揺らせば、愛撫の手は止めずに下着ごとズボンに手を掛けられ脱がされる。
「ん…っ」
「…しずく」
突然全てが晒されてしまい更に頬を赤く染め上げると、胸元にあった宗一郎の唇が下がって日に焼けていない肌に口付けられた。
そのまま赤い痕を付けられて、しずくは小さく喘いで宗一郎を見つめる。
「ここ、舐めても良いか?」
「…ぇ…っ?」
そう言って長い指が触れたのはすっかり反応してしまっているしずくのもので、予想外の言葉に思わず目を瞠った。
──前に一度、された事がある…。
あの時は驚いて泣いてしまったけれど…。
「…っ、でも…」
「嫌か」
「…違います…っ」
──嫌じゃない。
宗一郎さんにされる事なら──。
視線を逸らして葛藤していると、そのまま大きな掌に包まれて先端をゆっくり撫でられる。
直に伝わる悦びにしずくは慌てて宗一郎に視線を戻した。
熱い瞳にぶつかって、目が離せなくなる。
「あっ、ん…っ、まって…」
しずくを見つめたまま宗一郎が唇を開いて手の中のものに顔を伏せていく。
思いがけない光景から目を離せず固まっていると、目を細めた宗一郎がしずくのものを口に含んだ。
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