最後まで

1/46
102人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ

最後まで

「……」 私は無言でスマホの画面をなぞる。 届いた通知を消しているのだ──間違ってタップして開いてしまわないように。 今はまだ、向こうに「既読」と表示させたくない。 つまり、通知はすべて同じ一人の人物からのメッセージなのだった。 中には着信もある。 二度と会うつもりもなかったけれど、今のところ、そういうわけにもいかないらしい。 私はため息をついた。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!