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指でなぞりながら見ていくと、は行の欄に見覚えのある名前が出てきた。
いや。
見覚えがある、だなんて曖昧なこと言っている場合じゃない。
これは──
「春川瑞生…」
それは、青年の名前だった。
突然自分の名前に出会ってしまい、動揺を隠せず口を覆う。
苦手な食べ物や利き手、好きな俳優など事細かに書き込まれている。
心なしか、他の人よりその書き込みが多いような気がする。
最近ハマった音楽なんかも書かれていて、大体が最新情報だった。
こんなこと誰にも言ってないし、知られる余地なんか無かったはずだ。
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