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「じゃあ、皆入ってくださーい。」
3年生の女の子が右手にスマホを持ち、ぐっと上にかざす。最後まで残っているアルバイトは4人。4人で、毎日閉店作業を行う。最近、なぜかバイト終わりに皆で写真を撮る習慣ができている。まあ、3年生曰く卒業生に向けて色々することがあるんだそうだ。そして、今日は僕意外、全員3年生だった。もうちょっとさりげなくやってもらいたいけど。皆ダブルピースを作ったり、驚いたような表情をしたり、思い思いの魅せ方をしている。僕はできるだけ、目立たないところにポジションをとる。スマホの方もなるべく見ない。
「もー、先輩。全然、入ってないですよー。」
そりゃそうだ。入りたくないんだから。ニキビはもう無いけど、写真は撮りたくない。不細工だから。
「何でそんなに写真イヤなんすか?」
いつものように、後輩君の車の中で二人おでんをつついていると、不意に聞いてきた。
「い、いや・・・だって俺、不細工だし。」
「駄目だなあ、先輩は。鏡を見て、写真を見て、そうすると段々かっこ良くなってくるんすよ。」
そりゃあ、お前はそうだろうよ!!たまに某アイドルに似てるねって言われてるし、小動物系の誰にでも好かれる顔立ちだし、特に笑った時の顔とかクシャっとして、可愛くてかっこよくて。あーーもう、そりゃ鏡見るたびにかっこ良くなっていくよね、てか、実習から戻ってきてさらにかっこ良くなったよね!!
「まあ、他の4年生さんと比べると、確かに不細工かもしれないですね。」
「・・・うるさい。」
僕の同級生は、半分辞めてしまったんだけど、僕以外全員女の子だ。しかも、全員可愛い。僕も一番可愛い代なんではないかと思う。はあ、可愛い女の子って本当に羨ましいな。僕も、もし女の子だったら・・・
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