0人が本棚に入れています
本棚に追加
クローバの願い
「ほら、椿ちゃん見て〜!綺麗な三つ葉!あっ四つ葉ってあるかな?見つけると幸せになれるんだって。」誰かから聞いた言葉。小さい時の友達と一緒に連れ立って見っけたっけ。。友情とか幸福、幸せとかじゃないんかな?自分の中で自問自答しながら野草の図鑑を取り出した。やっぱり気になるよね・・・
うん!やっぱり『シロツメクサ。マメ科シャジクソウ属。花言葉、幸福・約束・私のものになって。』っか・・・。また、それぞれの葉に名声(fame)富(wealth)健康(glorious health)誠実な愛(faithful lover)込められていて、4つが合わさると(true love)=真実の愛 らしい。なるほど。なんだか図鑑の挿絵を見れば見るほど幸せな気持ちになるのはなぜだろう。でも、4つになるのは、人の踏み跡や障害物に当たった衝撃でなる。なんだかすごく幸せな野草と思うのは、人間のエゴかもしれない。四つ葉の過去は悲惨だ。そんなこと思いながら、ふと土手や小川が流れる方へシロツメクサ(三つ葉)見ると「ええーーあるじゃん!四つ葉!!ラッキー?超運いい(笑)取るのはかわいそうだけど、幸運の贈り物に取っておこう!」椿はその何%の確率で生まれたクローバーに感謝して。そうこうしているうちに、「どうかしましたか?」と言う声が・・・。「うん?だれ??」まさか天海先生?振り向くと、バッチリ命中の人物がいる。「まだ安静にしていないとダメですよ。」「また、意識不明になるかもしれないですから。」さすが医者の言い分。大人しくしてこのことも内緒にしておこうと思った。天海先生は意外と心配性だけど、すごく親身になってくれる。本当にありがたい。でも、いつかこのクローバの効果が天海先生に届きますように。。。そしてこの異世界の外の世界。異世界と気づいたのは、この門を通りすぎた辺りから。最初は見慣れない風景にびっくりした。だけど過ごしてみると慣れるものだ。まぁしかしこの屋敷は、病院なのか、家なのか今だに分からない。そうして、疑問を抱いているうちにメイドさんがやってきた。「お食事をご用意しましたが、いかがいたしますか?」そう言って主人の返答待ちだった。
最初のコメントを投稿しよう!