最終決戦と【ヒルフェ】

13/13
前へ
/525ページ
次へ
 しかし、俺は足を止めずに突き進んでいく。  そうして、アスターやドンドの側へと辿り着く。  そこでは、既に荒熊(ラーギング・ベア)だった魔物と、戦いを繰り広げている。  「行くぞ!」  ちょうどアスターが走っており、魔物の方へと向かっている。両手には火の魔力を込めながら、放つ準備をしているようだ。  だが、荒熊(ラーギング・ベア)だった魔物も負けじと、幾つもの毛を伸ばして、何度も何度も攻撃を繰り出してくる。  その攻撃は、広範囲に渡って繰り出され、先端が此の場の彼方此方に突き刺さっていた。  それは、俺の目の前にも来たので、咄嗟に身体を横に飛んで避けた。  ほぼ同時に、アスターも前の方へと飛び退いて回避している。  その間に、ドンドが斧を手にして魔物の毛に刃先を叩きつけていたが、ー  ガキン!  と大きな音がし、彼の攻撃は弾き返されてしまう。続け様に後ろへと飛び退いて、距離を取る。  それぞれがバラバラな場所に着地する。
/525ページ

最初のコメントを投稿しよう!

402人が本棚に入れています
本棚に追加