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月日は経ち
子どもは可愛いもんだけではなくなった
むずかしい年頃には、言うことなど聞かず悩みもしたし、迷惑をかけた人たちに頭を下げて回ったことも一度や二度ではなかった
アカネが高校3年生になったある日
佐知子が警察に呼ばれ、行くとアカネが万引きした集団に一緒にいたと言われた
佐知子は泣き崩れるどころか、突然アカネに平手打ちをくらわせた
警官もびっくりして静止されたが構わず大声で叫んだ
こんなことをする子は引き取りません
牢屋に反省するまで何日でも放り込んでください!
今、ここでこの子にわからせないと一生が台無しになるんです
それがわかるまでわたしは引き取りません
そう言うと、佐知子は本当にさっさと帰ってしまった
一緒に万引きした他の者は家族が迎えに来て、次々と帰って行く
暫くアカネは不貞腐れていたが次第に心細くなり、保護されている部屋で情けなくて泣けてきた
わたし、何やってんだろ
あの時、おばちゃんは恥ずかしかったし、情け無かったはずだ
早く連れ帰って終わりにしたかったはずだ
それなのに、大勢の前でわたしをひっぱたいて、叫んで帰って行った
後ろ姿だったけど涙を拭っていたように見えた
何不自由なく育てて貰ったのに、親が二人ともいないことを恨んで八つ当たりばかりしていた
考えたらおばちゃんだって旦那さんを亡くしたんだから悲しかったはずなのに
幼かったとは言え今更、それに気づくなんて
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