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ああそうそう、僕ばかり楽しんでいてはご存じない方には伝わらないと思いますので少し解説しますが、ビリヤニというのは長米種の米(香り米の場合も)をスパイス漬けにした肉や野菜と一緒に蒸し上げ、スパイスやハーブで味付けしたもの、とされる。
ただ、日本で提供されるものはそれだけではなくて、それこそチャーハンみたいに軽く炒めたものもある。
そういうものを「偽物だ!」という食通もいるけど、僕はそうは思わない。インドと日本では手に入る食材も違えば仕入れ値だって違うし、高級レストランと大衆食堂では掛けられるコストも時間も変わってくる。その中で、できる範囲で最高にうまいものを客に出したい、という気持ちを持っている店の料理なら、それが王宮や一流レストランで採用される調理法でなくても、僕はうまいと思うし食べたいと思う。
本当のグルメって、そういうものだよ。
少なくとも僕やカナコさんはそう思っている。
さっきから僕の脳を刺激し続けているこのスパイスの効いたビリヤニが、どういう作られ方をしているものなのかについて言及するつもりは僕にはない。長米の形が多少崩れていたり、脂が浮いて蒸したというよりは炒めたようにも見えるけれど、でも、とてもうまい。
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